ボダ被害に遭わない、逃げ切るためのブログ

境界性人格障害者から被害を受けている方のためのブログです。

女子大生の女性が刺傷された事件について、私感。

今回もまたいつものテンプレートはありません。いつもの感じの記事は下書きからなかなか纏まらず、最近、更新ができていません。素直にすみません。

なお、いただいたコメントは全て拝見させていただいています。皆さんのお悩み、心の整理、そしてご意見など、コメントをいただけたことに心からお礼を申し上げます。
ひとつひとつにはご返信はできませんが、文章にするという行為が、ほんの少しでも皆さんの心を動かすきっかけになることを願っています。


さて。
今回の記事では、最近起きた大変痛ましい事件。「女性がSNSで粘着的な攻撃を受けた挙句、攻撃をしてきた男性に路上でメッタ刺しにされた」事件について触れておきたいと思います。(例によってリンクなどは一切載せませんので、詳細な情報は各自検索などでご確認ください。)

最初に私の主張の結論を書いておきたいと思います。その結論とは、「私は今回の犯人を境界性パーソナリティー障害だとは思えない」ということです。勿論、いつも通り、私はいかなる専門的な知見、資格を持ち合わせていませんので、診断できる立場にはありません。今回の記事は単なる私感に過ぎないことも申し添えておきます。

では、本題に入ります。

境界性パーソナリティー障害には、「自己都合で相手に自分の価値を認めさせたがる」という特徴はあります。その特徴から考えると、この犯人もまた非常に当てはまります。

しかし、境界性パーソナリティー障害は基本的にその動機は「欠乏」の一言に集約されると思います。
自己を掴めていないという自己認識の「欠乏」、他者からの評価を信じきれない信頼の「欠乏」、他者から受ける愛情が不足していると感じる、愛情の「欠乏」。その他にも挙げればキリがないかもしれませんが、その根本にあるのは「他者との関わりを常に強く求めている」というものです。

勿論、関わりの方法がおかしいために往々にして一方的になりもします。ですが、最初から「一方的でよい」と考えているわけではなく、結果的に一方的になってしまうに過ぎません。

ところが、今回の犯人は完全に一方的です。勝手に愛情を示し、予想される反応を得られないと強い怒りを抱え、その感情のまま相手に危害を加えています。あまりに直情的で、あまりに没交渉です。
二人だけの閉じた関係を作ろうとする気配もありませんし、そのために相手の気持ちを引きつける技量もありません。少なくともボダは欠乏感を満たすために、関係を作るということには非常に熱心です。作った関係が壊れるだけで、ハナから関係が作れないわけではありません。
そして何よりも、ボダであるのなら、あまりにも相手にされない場合はターゲットを変えてしまうのではないかと思います。ハナから全く相手にされないけどしつこく絡み続ける、というのはボダの特徴とは言えません。(かつて親密なレベルで関係があり、それが破綻した場合であれば、しつこく絡んでくることはありえますが。)
以上のことから、私の視点では犯人はボダではない、ということになります。(もっと重篤な何か、例えばサイコパスかもしれませんが。)


なお、蛇足の所見になりますが、
今回の事件は、女性の活動、つまりシンガーソングライターをしていたという事象そのものは、私は事件とは関係がないと考えています。
勿論、お互いを認識したのはこの活動がきっかけではありますが、そこから後はすべて犯人の問題です。根本的には、女性がシンガーソングライターをしていたから被害に遭ったわけではありません。犯人の思考が異常、或いはあまりにも幼稚だったために事件になったという所見です。


そして事後にこのような事を書いても後出しでしかありませんが、それでも敢えて書いておきたいと思います。

逃げる時は、徹底しなくてはいけません。

もしかしたら少しなら大丈夫かも、もうおさまったかも、これ位なら平気かも、と甘く考えて手を緩めるようなことはしてはいけません。
今回の件を敢えて取り沙汰するのなら、警察に相談をするまでの危機感を持てていたのなら、活動を休止することも視野に入れて欲しかった。
もちろん、活動を休止するなんて、間違いなく理不尽で耐え難いことには違いないでしょう。しかしながら、「これくらいは」「まさかここまでは」とスキを見せてしまうと、その垣根を無尽に乗り越えて暴れられてしまう。それこそが異常たる所以なのだと思います。
どうぞ、逃げると決めた時は徹底してください。そして、立ち向かわない決断をする自分を責めないで下さい。むしろ、自分を守るという選択ができたと、ご自身を褒めてください。

被害に遭われた女性が一日も早く快癒されること、そしてまだ長いだろうこの先の人生を豊かに送れる事を心から願っています。